ハヤシミドリシジミ(初撮影)

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 ハヤシミドリシジミ(Favonius ultramarinus ultramarinus)は、オオミドリシジミ属の山地性ゼフィルスで、食樹がカシワであるからカシワ林に生息する。和名は、チョウの研究者、林慶氏にちなむ。
 天候により計画を変更し、東京都内で唯一、ハヤシミドリシジミが生息する場所へ行ってみた。東京都では、絶滅危惧Ⅱ類にランクされている。7時からあちこちのカシワの木を見回るが何もいない。見ることができるのか不安になる。しかし、9時になると、カシワの木の回りを飛びまわるチョウを発見。近づくと、翅色が青い。しばらくすると、葉先に止まって、すぐに翅を開いた。正しく、ゼフィルス、ハヤシミドリシジミだ。これは、葉先で自分のテリトリー(縄張り)を翅を開いて主張し見張っている行動だ。他のハヤシミドリシジミが飛んでくると、それを追い払うために、いわゆる卍巴飛翔と言われる2頭が絡み合うように飛び交う様が何度も繰り返される。追い払うと、また同じカシワの葉先に止まって、すぐに翅を開いてテリトリーを見張る。今月最初に掲載した ミドリシジミ(開翅)は、朝、下草にとまっていたものが、飛び立つ前に翅を開いて体を温めている様子であったから、翅を開く前に翅裏も撮影できたが、今回は、止まるとすぐに翅を開くため、翅裏は撮影できなかった。こうしたハヤシミドリシジミの活動時刻は、主に夕方であるが、朝にも僅かな活動がある。この場所での朝の活動は、午前9時~9時半の間だけであり、天候が曇りでも関係ないようだ。
 発生時期が終盤のようで、撮影したハヤシミドリシジミの翅は、かなり擦れてボロボロであった。学名の「ウルトラマリン」には、及ばないが、それでも、ミドリシジミのエメラルドグリーンとは違ったマリンブルーの翅表が美しい初見、初撮影のゼフィルスである。

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ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F11 1/400秒 ISO 2500(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

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ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F11 1/500秒 ISO 2500(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

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ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F11 1/500秒 ISO 2500(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

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ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F14 1/500秒 ISO 2500(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

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ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F13 1/400秒 ISO 1000(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

 ハヤシミドリシジミが止まるカシワの葉先までは、当然かなりの距離があるため、EF100-300mm f/4.5-5.6 USM レンズを使用したが、安いレンズのため画質が劣る。こうしたチョウやその他トンボ等の撮影には、高解像度の単焦点300mmのLレンズが欲しいところだ。

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コメント(2)

これは魅力的な色の蝶ですね。
八王子市という字を見るととても嬉しくなります。

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