東京にそだつホタル>蛍(ほたる)図鑑

東京にそだつホタル


ホタルを守ろう

皆さんは、ホタルのために何ができますか?

ホタルは、とても少なくなってきています。ホタルのすめる場所が、壊されたり汚されたりしているのです。

いま、ホタルは少なくなってきています。1つは、ホタルがすめる場所がなくなってきているからです。「たんぼ」が、とても少なくなくなりました。「さなぎ」になるための「岸辺きしべ」がコンクリ−トで固められました。林の木をきったり、「ごみ」を捨てることで、水が汚れました。「農薬のうやく」で死んだりもします。
もう1つは、ホタルを見にくる人たちが原因にもなっています。ホタルは、「明かり」が大嫌いです。でも、多くの人たちが、「懐中電灯かいちゅうでんとう」や、「自動車のライト」を照らすのです。ホタルたちは、その「明かり」で混乱こんらんしてしまうのです。

ゲンジボタルの乱舞している写真 ゲンジボタルの乱舞らんぶしている写真

発光しているゲンジボタルの写真 発光しているゲンジボタルの写真

ホタルを守る

みなさんが、ホタルを守るためには、どうすればよいのでしょうか?
まず、ホタルのすんでいる所をよごしたり、こわしたりしないようにしましょう。そして、ホタルを見にいくときは、「懐中電灯かいちゅうでんとう」を照らさずに静かに見ましょう。
そして、ホタルのすんでいる場所(自然環境しぜんかんきょう)について、たくさん勉強してください。
お家でごみを少なくしたり、洗剤せんざいを使わないようにするとことも大切なことです。
ホタルを守るために、みなさんに何ができるか考えてみましょう。

ホタルをたくさん飼育して、川に放流することは良いことではありません。

日本の各地かくちで、ホタルを守るためにたくさんの人びとが、色々な活動をしています。学校でも、ホタルを飼育して観察したりしています。
 ここで、気をつけなければならないことがあります。それは、人がホタルを飼育してたくさん近くの小川に放すのではなく、ホタルがすめる場所を人の手でもどすことや、ホタルが、自然発生しぜんはっせいできる環境をつくることが大切だということです。ホタルの幼虫を大きくなるまで水槽すいそうで育てて、3月頃に川に放すとどうなるでしょうか?ホタルの幼虫は、1ヶ月もすると上陸じょうりくしてさなぎになります。そして、成虫となって飛ぶでしょう。でもこれでは、ホタルは一生のほとんどを水槽すいそうごすことになります。これで良いのでしょうか?ホタルは、里山さとやま昆虫こんちゅうです。里山で生きる昆虫です。このままでは、ホタルがすむ本当の環境かんきょうが、どんどんなくなっていってしまいます。
みなさんが、地域ちいきの人びとと協力してできる方法もあります。
その1つを紹介しょうかいしますと、「田んぼ」を昔のように生き物がたくさんすんでいた状態にもどすというものです。これには、不耕起栽培ふこうきさいばいという方法で、イネを栽培さいばいします。冬でも田んぼに水をためておいて、春になっても田んぼをたがやさないで、イネを植えると、田んぼの水がとてもきれいになって、たくさんの生き物がすめるようになります。また、農薬のうやくも必要がなく、イネも丈夫じょうぶに育って、おいしいお米もできるのです。
こうした田んぼには、トンボやアメンボがもどってきます。いつのまにか鳥が卵をはこんできてメダカもすんでいるかもしれません。
このような自然が豊かな所に、ホタルも生きるのです。

校庭こうていのビオトープや小川、教室の水槽では、ホタルのすめる環境は作れません。そこで、ホタルを飼育したり養殖ようしょくして飛ばしても、人々が、ホタルを見て楽しむだけで、ホタルを守ることにはなりません。

月刊ポプラディア6月号特集「ホタルの光をとりもどせ!」(東京ゲンジボタル研究・古河義仁 監修)
ポプラ社/月刊ポプラディア 2005年6月号 特集「ホタルの光をとりもどせ!」
(東京ゲンジボタル研究・古河義仁 監修)